カスタムショップ製で見る Gibson LesPaulの魅力

ソリッドエレクトリックギターが誕生して半世紀以上。「楽器」という長い歴史の中ではまだまだ短いエレキギターですが、この約60年の間に非凡な個性を持った様々なギタリストがこのエレキギターを使い、時には激しく、時には泣き、またある時は語りかけるようにリスナーを魅了してきました。
ジャズ/フュージョンやブルースから、ポップス、HR/HM、パンク、そしてクラシックのソロ・パートにまで幅広く活躍する楽器は他にはないような気がします。
そのエレキギターの中でも、多くのプレイヤーを魅了するギターがオリジナルのレスポールです。
特に50年代後期、ゴールドトップからサンバーストに変わった後の3年間に満たない期間で製作されたオリジナルバーストはギタリスト垂涎のギターではないでしょうか。太く艶やかなトーン、風格あるルックスが多くのギタリストに愛され、エレクトリックギターの代表的モデルとなっています。そんな憧れのギターを手にしたいと思うギタリストのため、Gibsonが出した答えがHistoricシリーズです。
細かな点を幾度も研究を重ねた結果がこのスタイルです。現在のGibsonエレクトリックギターの集大成と言っても過言は無いでしょう。
それでは、カスタムショップ製ヒストリックコレクション「'58 LesPaul PlainTop VOS」を例にその魅力を見ていくことにしましょう。

 

≪ LesPaul ≫の様々なラインナップ

LesPaul Gold Top LesPaul Sunburst
ピックアップは、P-90というシングルコイルを搭載し、トラピーズ・ブリッジを採用。このブリッジのため、ネックの仕込み角度は浅い。1956年にオクターブ調整用のブリッジ(ABR-1)「チューン・O・マチックストップ・テイルピ−スブリッジ」を開発・採用し、1957年にはセスラバー開発による「P.A.F」ピックアップ(ハムバッカー・ピックアップ)が搭載され、レスポールの基本的構造は完成へと近づきます。この基本スペックは後のレスポールサンバーストに受け継がれていきます。 美しいメイプル材の木目をあらわにしたカラーリング、ハムバッカー・ピックアップ、チューン・オー・マチック・ブリッジなどの搭載が特徴。

LesPaul Custom LesPaul Jr. & LesPaul Special
分厚い1ピースマホガニー・ボディ、3ピックアップ仕様、ボディとヘッドのレイヤー・バインディングなどの高級仕様が特徴です。ブラックボディにゴールドパーツのルックスから”ブラック・ビューティー”というニックネームがつきました。スタンダード発売から2年後の1954年に発売し、1960年まで生産。発売時からチューン・O・マチック・ブリッジを搭載。1968年の再生産時にはメイプルトップボディに変更されスタンダード寄りの音質になりました。

ボディをフラットな形状の1ピースにすることでハイコストパフォーマンスを実現。軽量なボディからはじき出されるストレートなサウンドは、多くのギタリストを魅了。ジュニアは1954年、スペシャルは1955年頃レスポールの廉価モデルとして発売されました。両機種共に1958年頃にシングルカッタウェイからダブルカッタウェイに変更。1960年にはSGへのモデルチェンジに伴いジュニアとスペシャルも製造が中止される。スペシャルはピックアップが2つで操作機能はスタンダード/カスタムと同じ。

LesPaul Special/Jr. LesPaul SG
ダブルカッタウェイ仕様になり、ハイフレットでの演奏性を高めることに成功。現在では、レスポール・スタンダードにもダブルカッタウェイ仕様のものも出ている。 1961年、このシェイプに変更されたのは、メイプル・アーチトップの生産性の悪さ、重量、モダンに見えない保守的なデザインを解決するためでした。後に[LesPaul」のロゴはなくなり[SG」になります。1952年に発売されたレスポールは当初好調なセールスを続けましたが、50年代後半になると販売台数が落ち込みます。また、製造コストの問題も抱えていたのでレスポールにモデルチェンジを施します。カッタウェイもシングルからダブルへと変更され、製造工程のコスト削減としてボディーはマホガニーの一枚板となり、軽量化に繋がりました。

 

 この構造ゆえに多くのギタリストに愛され続け、演奏され続けているのです。

もともとギブソンはアコースティックギターやマンドリンを制作しており、単板のボディでギターを制作するアイディアはありませんでした。そのためギターのサウンドを電気増幅するニーズに対しても、アコースティックギターにピックアップを搭載することで、エレクトリックギターとしていました。先に製品化されたフェンダー製品に対抗すべく作り上げたレスポールも、やはり複合材であったことを考えると、楽器に対するポリシーや重んじてきた伝統が伺えます。ボディとネックのジョイントはアコースティックギターに準じたセットネックで、ボディ側にほぞを切り、ピッタリに削ったネックエンドを差し込み接着剤で固定。ボディ・トップにはアーチがつけられています。これはバイオリン族などに見られる手法を取り入れた f ホールのアーチトップ・ギターの伝統を受け継いだものです。レスポールはどちらかというとジャズサウンドにマッチするように設計されたギターです。そのため、クラシカルな上品で甘いサウンドになっています。

 

次は、レスポールの構造です。お楽しみに!>>>>>>>