レスポール用語集

ア行

アンバースト(Unburst)

コレクターの間で呼び習わされる造語で、もとのチェリー・サンバーストの赤味が抜けて、完全なイエローに変色したサンバースト・レス・ポールのこと。またはその色。レモン・ドロップ、ノンバーストとも呼ぶ。

 

アンバー・バースト(Amber’Burst)

琥珀のような色に褐色したサンバースト・レス・ポールもこと。またはその色。ティー・バーストとレモン・ドロップの中間。

 

イエロー層(Yellow Layer)

サンバースト・レス・ポールのトップの塗膜は三層構造になっており、その下地にあたるイエローの層を指す。 これは、その上に乗るバースト層のバックライトの役割を果たしている。特殊な顔料系の塗料を使用しているため、まったく褐色しない。

 

板目(Flat-sawn)

木の幹を縦方向に切った場合の断面に表れる木目のひとつ。幹の中心部分を外して切ると、雲状のパターンが表れるが、これを板目と呼ぶ。板目の板材の場合、樹皮側を木表(きおもて)、樹芯側を木裏(きうら)と呼ぶ。ブック・マッチでは、通常、一方が木表、もう一方が木裏となる。通常、板目にはフィギュアは出にくい。

 

イナーシャ・ブロック(Inertia Block)

フェンダー・ストラトキャスターのシンクロナイズド・トレモロ下に取り付けられた鉄製のブロックのこと。イナーシャは慣性の意。弦振動エネルギーがボディーに伝わるのを抑制することでサスティンを稼ぐ効果がある。レス・ポールモデルにおいては、メイプルのカーブド・トップがこの役割を果たしていると考えられる。

 

ABR-1(ABR-1)

チューン・オー・マチック・ブリッジの型番。ブリッジの底面にこの型番がある。ABRは、"アジャスタブル・ブリッジ”の略称と思われる。

 

追柾目(Rift-sawn)

板目と柾目の中間のパターン。雲状の木目と縞状の木目が混在する。

 

カ行

カラー・マッチ(Color Match)

材の色を基準に貼り合せること。レス・ポールのトップはブック・マッチが基本だが、木目や杢の出方に難がある場合、同じ一枚の板材から、色が近いところを選んでマッチングする方法もとられた。他にフリッチ・マッチがある。

 

カーリー・メイプル(Curly Maple)

サンバースト・レス・ポールのトップ上にランダムに表れた杢のこと。フィギュア一般を指すこともあり、人によって用法にはズレがある。

 

クリア層(Clear Layer)

トップの塗膜の一番上の層。数コートのラッカーによって一枚の塗膜を形成している。この層は経年変化によってアメ色に焼けていき、ボディ全体の色合いの大きな影響を与える。オールド・ギターとしての風格や凄味はこの層によるところが大きい。

 

グリーン・バースト(Green'Burst)

ティー・バーストやハニー・バーストのサンバースト・レス・ポールの中に時々見られる緑がかったトップを持つものの事。または、その色。

 

経年変化(Ageing)

ある物の全体や部分が年月と共に変質していくこと。ギターにおいてはマイナス方向に作用するとは限らず、多くの場合は"味”や"風格”といった、いわゆるビンテージらしさを出すのに大きな役割を果たす。

 

剛性(Regidity)

ものの曲がりにくさ、たわみにくさを表す言葉。サンバースト・レス・ポールは構造上剛性が非常に高く、経年変化によりさらにそれが高まっている。これがトーンに絶大な影響を与えている。

 

ゴールド・トップ(Gold Top)

1952年に発売されたギブソン初のソリッド・ボディ・エレクトリック・ギターであるレス・ポール・モデルに採用されたカラー。またはゴールドのトップを持つレス・ポール・モデルの総称。レス・ポール・モデルはプロトタイプの時点ではサンバーストであったが、エンドーサーであるレス・ポールの要求により、市販にあたってはギターとしては異質のゴールド・カラーになった。以後、58年の途中までレス・ポール・モデルはゴールド・トップであった。

 

59チェリー(59’s Cerry)

1958から1960年初期までに使われたチェリー・サンバーストの色。非常に褐色しやすい。

 

サ行

サンバースト層(Sunburst layer)

イエロー層の上に塗られたチェリー・レッドの層のこと。帯状のグラデーションでボディの外周をふちどっている。サンバースト・レス・ポールは年月が経つと、褐色によりさまざまな色合いになるが、その程度がもっとも大きいのがこの層である。バースト層とも言う。

 

サンバースト・レス・ポール(Sunburst Les Paul)

レス・ポールは1958年後期、ゴールド・トップからせチェリー・サンバースト・トップになる。以後、60年まで製造されてたサンバースト・トップのレス・ポールを総称してサンバースト・レス・ポールと呼ぶ。

 

CMI(シカゴ・ミュージカル・インストゥルメンツ)(Chicago Musical Instruments)

シカゴの楽器販売会社で、1944年から74年までのギブソンの親会社。

 

シングル・リング(Single Ring)

レス・ポールに使われていたクルーソン・ペグには、ツマミの根元に小さなふくらみがあり、これをリングと呼ぶ。60年前半まで、ふくらみがひとつのシングル・リング・タイプが使われた。

 

スタッド・ブリッジ/テイルピース(Stud Bridge/Tailpiece)

→バー・ブリッジ

 

ストップ・テイルピース(Stop Tailpiece)

チューン・オー・マチック・ブリッジと同様、テッド・マッカーティにより発明されたテイルピース。レス・ポールやギブソンの多くのギターに採用された。もとは53年にゴールド・トップなどに採用されたテイルピース一体型のブリッジをテイルピース単品として使ったもの。ブリッジとしての役割では弦高調整用に使われた2本のスタッドは、テイルピースではテンション調節用に使われた。 

 

セス・ラヴァー(Seth Lover)

1910年、ミシガン州カラマズー生まれ。第二次大戦中は海軍で無線技師として働き、45年にギブソンに入社。一時海軍に戻るが、52年にギブソンに復帰。アンプやピックアップなどエレクトロニクス関係の開発に携わる。55年にエレクトリック・ギター史上最も画期的な発明のひとつとされるハムバッキング・ピックアップを開発。67年にギブソンを退社したのちフェンダーに入社。テレキャスター・シンラインなどに使われたハムバッカーのデザインを手がけた。

 

ゼブラ(Zebra)

パテント・アプライド・フォーのボビンの組み合わせのひとつで白・黒のもの。ただし、ゼブラでは必ずアジャスタブルポールピース側が黒で、スラッグ側が白になっている。

 

タ行

第一次トーン(Primary Tone)

ソリッド・ボディ・ギターにおいて、ボディ+ネックの木部が生み出す生鳴のこと。

 

タイガー・ストライプ(Tiger Stripe)

いわゆるトラ目の代名詞として使われる場合が多く、フレイム一般を指す。当サイトではフレイムの幅が太い(6ミリ以上)ものをこう呼んでいる。

 

第二次トーン(Secondary Tone)

エレクトリック・ギターにおいて、ピックアップを通したあとに得られる音のこと。

 

ダーク・バースト(Dark'Burst)

サンバーストの部分が特に濃く、ワイン・レッドとブラウンの中間のようなカラーのこと。または、その色のサンバースト・レス・ポールのこと。

 

タバコ・バースト(Tobacco'Burst)

ダーク・バーストの褐色のパターンのひとつで、色味が濃い茶色側にシフトしたものを言う。

 

ダブル・トーン(Double Tone)

サンバースト・レス・ポールに特有の音で豊かな高音の倍音を含み、ひとつの音であるにもかかわらず上下二層に重なったように聴こえる音のこと。

 

ダブル・ホワイツ(Double Whites)

パテント・アプライド・フォーのボビンの組み合わせのひとつ。ふたつのボビンがクリーム色のものを言う。この組み合わせが最もレアなため、コレクターはピックアップ・カバーを取り外して、ダブル・ホワイツであることをアピールすることが多い。

 

ダブル・リング(Double Ring)

60年後半からクルーソン・ペグの根元のコブがふたつになる。これをダブル・リングと呼ぶ。

 

タンジェリン・レッド(Tangerine Red)

→60チェリー

 

チェリー・サンバースト(Cherry Sunburst)

1958年にレス・ポールに採用されたカラー、または、その色のレス・ポールの総称。60年までの約2年あまりしか製造されなかった。

 

チューン・オー・マチック・ブリッジ(Tune-O-Matic Bridge)

褐色が進み、紅茶のような色合いになったサンバースト・レス・ポール、またはその色のこと。同じティー・バーストでも褐色の度合いによってさまざまな段階があり、微妙な色合いの違いとして表れる。59チェリーはこの色合いになっていることが多い。

 

2ピース・トップ(2 Piece Top)

レス・ポールは1958年にサンバーストになると共に、それまで3ピースであったトップがセンター合わせの2ピースとなった。

 

ティー・バースト(Tea'Burst)

褐色が進み、紅茶のような色合いになったサンバースト・レス・ポール、またはその色のこと。同じティー・バーストでも褐色の度合いによってさまざまな段階があり、微妙な色合いの違いとして表れる。59チェリーはこの色合いになっていることが多い。

 

ディープ・ジョイント(Deep Joint)

オールド・レス・ポール特有の、ネックとボディのジョイント方法で、ほぞ(テノン)の部分が長く、フロント・ピックアップの下あたりまで深く入り込んでいるものを言う。ボディとネックが接触する面積が大きく、構造上の強度と安定度が非常に高い。また、指板はネックとボディをロックするような形で接着されている点も特徴で、それが強度をさらに高めている。ロング・テノンとも呼ばれる。

 

テッド・マッカーティ(Theodore M.McCarty)

50年代から60年代にかけてギブソンの黄金期を築き上げた名社長。ワーリッツァー社を経て1948年にギブソンに入社、50年に社長に就任した。新製品の開発、販売を積極的に押し進め、ギブソン初のソリッド・ボディ・エレクトリック・ギターであるレス・ポール・モデルを開発。以後、フライングV、エクスプローラー、ファイアーバード、ES-335など数々の名器を世に送り出した。66年にビグスビー社を買い取り、ギブソンを退社。現在もミシガン州カラマズーでビグスビー社の社長を務めている。

 

デラウェア・ウォーターギャップでの会見(Meeting at Deraware Watergap)

1951年秋、テッド・マッカーティはソリッド・ギターの試作品を携えて、ペンシルバニア州デラウェア・ウォーターギャップにある山荘にレス・ポールを訪ねた。当時人気絶頂のレス・ポールとエンドソース契約を結ぶことが、まったくの新製品であるソリッド・ギターの販売の成功の要であるとマッカーティは考えたのである。この会見では夜を徹して交渉が行われ、おおよそ次のような取り決めがなされた。ギブソンが製造するソリッド・ボディ1本ごとにレスは名称使用料を受け取ること、その代わりにレスは公衆の面前で演奏する際にはギブソンのギターだけを用いること、契約は5年ごとに更新可能であることなどである。

 

トラモク、トラ目(Tiger Stripe)

タイガー・ストライプの直訳であるが、意味はやや広い。杢の出たトップの総称としても使われる。

 

ナ行

ナロー・フレット(Narrow Fret)

サンバースト・レス・ポールを含むギブソンのギターに59年中期まで使われていた細いタイプのフレットのこと。

 

ノンバースト(Nonburst)

→レモン・ドロップ

 

ハ行

ハカランダ(Jakaranda)

ボディ材や指板材として広く用いられる材。別名ブラジリアン・ローズウッド。サンバースト・レス・ポールの指板はすべてハカランダである。

 

バースト('Burst)

サンバーストの略称。当サイトにおいては、まったく同義でこの言葉を用いている。

 

バーズ・アイ(Birds-Eye)

メイプルの表面に表れた杢のパターンのひとつ。鳥の目のように細かい杢であることからこの名がある。サンバースト・レス・ポールではめったに見られない。

 

パテント・アプライド・フォー・ピックアップ(Patent Applide For Pickup)

セス・ラヴァーの発明によるギブソン初のハムバッキング・ピックアップ。通称PAF。ピックアップの底部に特許申請中であることを示す"PATENT APPLIDE FOR”と書かれたデカールが貼ってあったことからこの呼び名がある。特許申請は55年で、57年に製品化され、レス・ポール他ギブソンのすべてのエレクトリック・ギターに搭載された。61年に特許が認可され、翌年にはパテント・ナンバー入りのデカールが貼られるようになった。ただし、これはなぜかレス・ポールの発明によるトラピーズ・テイルピース/ブリッジのパテント・ナンバーであった。

 

ハニー・バースト(Honey’Burst)

ティー・バーストとレモン・ドロップの中間の色合いのサンバースト・レス・ポール、または、その色。蜂蜜のような色合いであることからこの名がある。

 

バー・ブリッジ(Bar Bridge)

50年初めにテッド・マッカーティにより考案されたテイルピース一体型のブリッジ。弦高調整及びオクターブ調整が可能な構造を持っていた。トラピーズ・テイルピースに代わって53年から使用された。スタッド・ブリッジ/テイルピースとも呼ばれる。

 

パーリー・ゲイツ(Pearly Gates)

ZZトップのビリー・ギボンズが愛用する59年のサンバースト・レス・ポール。彼が乗っていた愛車の名前をとって付けられた。もともとは天国の門のひとつ。

 

ビグスビー(Bigsby)

トレモロ・ユニットの一種。サンバースト・レス・ポールにはファクトリー・オリジナルでビグスビー付きのものも存在した。

 

P-90(P-90)

1940年代に登場したギブソンの代表的なシングルコイル・ピックアップ。プラスティックのカバーが石鹸に似ているところから、ソープ・バー・ピックアップとも呼ばれる。ハムバッキング・ピックアップが開発されるまでは、ギブソンのほとんどのギターにこのピックアップが付けられていた。

 

ビーノ・アルバム(Beano Album)

アルバム「ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン」のこと。ジャケット写真に写るエリック・クラプトンが「Beano」という漫画を読んでいることからこう呼ばれる。

 

ピン・ストライプ(Pin Stripe)

数ミリ以下の細かい幅のフレイムがびっしり並んだトップのこと。

 

フィギュアド・メイプル(Figured Maple)

杢のよく出たメイプル材。

 

フィドルバック・メイプル(Fiddleback Maple)

バイオリンのボディ・バックのような直線的な杢が出ているメイプルのこと。

 

フェイド(褐色)(Fade)

ギターの塗装が経年変化で薄くなっていくこと。サンバースト・レス・ポールにおいては、この度合いによりさまざまなバリエーションが現出している。

 

ブック・マッチ(Book Match)

本を半分の厚さに開くような形で板材をスライスし、貼り合わせて一枚の板とすること。レス・ポールのトップは、基本的にはブック・マッチされたメイプルが使われている。

 

ブラック・ビューティ(Black Beauty)

レス・ポール・カスタムの愛称として有名な言葉だが、サンバースト・レス・ポールに使われていたスプレーグ社製のキャパシターの愛称でもある。

 

ブリスター(Blister)

バーズ・アイよりは大きく、キルトよりは小さい円形の杢。サンバースト・レス・ポールでは非常にレアである。

 

フリッチ・マッチ(Flich Match)

ブック・マッチの加工中、開いた板の片方だけにシミやふしなどが出て使えなくなった場合や、板目板を開いて木目の出方が極端に違っていた場合など、同じ板からパターンの合うもの同志を並べてマッチングすること。

 

フレイム(Flame)

直訳すれば"炎”。メイプルに表れた杢のうちでも、見る角度によって炎の先が三次元的に交差するようにゆれるものを言う。

 

フレック(Fleck)

イースタン・メイプルに限って表れる木目に似た濃い色のすじのこと。

 

ブロック・バースト(Brock’Burst)

著名なコレクター、ブライアン・ブロックスがかつて所有していたことから名づけられた59年レス・ポール・サンバーストのこと。トム・ウィーラー著「American Guitars」の表紙を飾ったことでも知られる。シリアルは9 0913。

 

マ行

柾目(Quarter-sawn)

木の幹を縦方向に切った場合の断面に表れる木目のひとつ。幹の中心部分を切ると、縞状のパターンが表れるが、これを柾目と呼ぶ。柾目にはフィギュアが強く表れやすい。

 

杢(Figure)

板材の表面で、木目と交差する形で現れる立体的な模様のこと。フィギュアとも呼ばれる。

 

木目(Grain)

製材された板材の表面に表れる線状の模様のことで、年輪がそのまま反映したもの。

 

モーリス・H・バーリン(Maurice H.Berlin)

シカゴの大手楽器ディーラー、CMIの社長だった人物。ワーリッツァー社にいたテッド・マッカーティをギブソンに誘った張本人でもある。

 

ラ行

ラミネート構造(Laminate)

同種あるいは異種の板材を重ね貼り合わせた構造のこと。サンバースト・レス・ポールのボディは、バックがマホガニー、トップがメイプルのラミネート構造になっている。異種の材を貼り合わせた場合、それぞれの材の内部応力の違いから、剛性が非常に高くなる。

 

リボン・カール(Ribbon Curl)

幅10ミリ以上の平たく見えるフィギュアで、ねじれたリボンように見えるもの。

 

レス・ポール(人名)(Lester William Polfus)

本名レスター・ウィリアム・ポルフス。50年代にメリー・フォードとのコンビで一世を風靡したジャズ/ポピュラー・ギタリスト。1916年、ウィスコンシン州ウォーカシャ生まれ。13歳でハーモニカとギターで演奏を始めていた。当初はカントリーを主に演奏していたが、ジャンゴ・ラインハルトに傾倒し、次第にジャズにのめりこんでいく。30年代から40年代にかけては本格的なジャズ・ギタリストとして活躍。その頃、いち早くエレクトリック・ソリッド・ギターの必要性を認識し、日夜研究に励み、1939〜1941年頃に自作のエレクトリック・ギター、ログを完成する。50年代にはメリー・フォードとコンビを組んで、次々と大ヒット曲を放った。51年にギブソンとエンドース契約を結び、自身の名を冠した"レス・ポール”モデルが世に出る。ヒット曲に「世界は日の出を待っている」「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」などがある。

 

レス・ポールSG(Les Paul SG)

61年にレス・ポール・モデルは大幅にモデル・チェンジされ、まったく新しいシェイプに生まれ変わった。これをレス・ポールSGと呼ぶ。大きな特徴は、マホガニーの薄いボディ、ダブル・カッタウェイ、ボディから長く突き出たネック、トレモロ・ユニットなどである。その後、62年にはレス・ポールの名がとれ、現在知られるSGという呼称になった。

 

レス・ポール・スタンダード(Les Paul Standard)

レス・ポール・モデルがスタンダードと名づけられたのは1958年という説が広く流布しているが、カタログに実際にスタンダードと記載されたのは60年からである。つまりギブソンが公式にスタンダードという名称を用いたのは、60年からということになる。当サイトではこの事実を尊重し、サンバースト・レス・ポールについてスタンダードという名称を用いていない。

 

レス・ポール・レギュラー(Les Paul Regular)

レス・ポール・モデルがスタンダードと名づけられる前のギブソン内での名称。テッド・マッカーティによると、当時、会社内ではこう呼ばれていたという。ただし、公式な呼び名ではない。

 

レッド・フィラー(Red Filler)

サンバースト・レス・ポールのバックのマホガニーに使われていた赤い目止めのこと。

 

レモン・ドロップ(Lemon Drop)

赤味がすっかり抜けてイエローに褐色したサンバースト・レス・ポール、またはその色。アンバースト、ノンバーストとも呼ばれる。

 

ログ(The Log)

直訳すれば"丸太”。レス・ポールが1939〜1941年頃に、エピフォンの工場を借りて作ったソリッド・ボディ・エレクトリック・ギター。ネックから続くボディ中央部がソリッドで、両側にホロウ・ボディの"ウィング”を取り付けた構造になっている。ネックはエピフォンのものが付けられていた。42年頃、レスはソリッド・ボディ・エレクトリックをラインで生産するようにCMI(当時のギブソンの親会社)の社長モーリス・H.バーリンを説得に行ったが、バーリンは"ほうきにピックアップを付けただけのもの”として退けたという有名なエピソードがある。しかし、当時としては画期的な発明であり、ソリッド・ギターの歴史の中で極めて重要な位置にある。

 

60チェリー(60's Cherry)

60年後期より使用されたチェリー・レッドの塗料。これは59チェリーとは違い、顔料系の塗料で、褐色は起こりにくい。色合いも旧来のものとは違い、少しオレンジがかった色である。コレクターの間では、タンジェリン・レッドとも呼ばれる。

 

60年グリップ(60's Grip)

60年中期よりサンバースト・レス・ポールに採用された薄くフラットな形状のネックのこと。

 

ワ行

ワイド・フレット(Wide Fret)

サンバースト・レス・ポールを含むギブソンのソリッド・ギターに59年中期から使われた幅の広いフレットのこと。それ以前のものはナロー・フレットと呼ばれる。