ギターピック基礎講座 その1

セレクトの基準、すべて教えます!!

ギターサウンドを変えるためにピックアップを交換したり、はたまたプレイアビリティを上げるためにいろいろとパーツを交換したり・・・。ちょっと待ってください。 機材を追求するのはギタリストとして当然の姿勢ですが、急激なモディファイを施す前にするべきことがありませんか? それは「ピックのセレクト」です。

ピックなんかでサウンドや弾き心地が変わるの?なんて思っている人こそ、ピックのセレクトが重要です。
普段からピック選びに余念がないというマニアックなアナタは、なおさら研究して下さい。

 

始めに、試奏はきわめて公平に

あなたは、今使っているピックを本当に気に入っていますか?「色々試しているけど、どれもイマイチ・・・」なんて思っている人もいるのではありませんか? 楽器店には膨大な種類のピックが並んでいるけれど、それを全部試すわけにはいかないし・・・。
そんな悩めるギタリストのために、ピックの形状、材質、厚さなどがプレイアビリティやサウンドにどんな影響を及ぼすのか、今回は徹底調査を実行しました。出来るだけ冷静かつ公平に分析した結果を、ここにお伝えしましょう。

試奏機材には、絶妙なサウンドの変化が最も分かりやすいシングルコイル・ピックアップのストラトキャスターと、小型のフル・チューブ・アンプを用意。ギターのピックアップはリアを基本にしつつ、必要に応じてフロントなどもチェックしました。そしてアンプは、ギター本体の音をストレートに反映するように、強いピッキングの時だけ少し歪むぐらいのクリーン・サウンドに設定。
この状態で、単音フ レーズ、カッティング、ブリッジ・ミュート、ピッキングハーモニクスなどの基本奏法と、逆アングルも含む角度を変えたピッキングなどを試してみましました。

 

基礎事項その1 形状

わずかな形の違いが微妙なプレイアビリティとサウンドの差を生み出します!
まずはピックの形状で比較してみよう。ピックにはいろんな形がありますが、その中から今回は一般的に店頭でよく見かけるティアドロップ型、ジャズ型、オニギリ型、トライアングル型の4種類の形状をセレクト。素材はもっとも一般的な材質のセルロイドに統一し、厚さも標準的な1.0mmに揃えて検証しました。 各形状の主な特徴は下の表にまとめたが、もう少し詳しく紹介しておきましょう。

ティアドロップ型は先端が充分に鋭いため、単音系フレーズでクリアなサウンドを得やすいです。長めにも短めにも持てるので、プレイ全般に対応できる万能型です。また直線的な側面が広く、スクラッチがしやすいのも魅力。

ジャズ型は先端が最も鋭くなっているので、速弾きも滑らかにコナすことができます。反面、長めに持ってピックを弦に深く当てることができないので、バッキング系では弦をしっかり振動させられない場面もあるでしょう。

オニギリ型トライアングル型はピックを持つ面積を多く取ることができるので、ピックを落としやすい初心者でも弾きやすいはず。3つの角をすべて使えるのも経済的!?速弾きには向きませんが、トライアングル型ならリードも無難にこなせるはずです。

ピックの形状
ティアドロップ型
ジャズ型
オニギリ型
トライアングル型
 
プレイアビリティと
最適なプレイスタイル
最も標準的なピックの形状で、リードからバッキングまであらゆるプレイスタイルに対応することが可能。 単音を主体としたリード向け。背丈が低いのでピッキング・ハーモニクスは出しやすいが、コード・カッティングはつらい。

 

先端が丸いため、持つ角度や長さを変えても音には反映されにくい。無頓着な人にぴったり? コード系のバッキングに最適。 基本はオニギリ型に近いが、先端が若干細いため単音弾きにも対応可能。面積が大きいので細かいコントロールには不向き。
得られる
ギターサウンド
の傾向
シャープなサウンドから、ウォームな音まで対応。最も標準的。 スナップが利きにくいので若干丸みを帯びた感じのサウンドになりがちです。 ピックが弦に当たる面積が大きいので、アタック音が強く出る傾向があります。 イメージはオニギリ型とティアドロップ型の中間。対応サウンドは幅広い。


基礎事項その2 厚さ

プレイ・スタイルに合わせて厚さの異なるピックを持ち替えてみましょう!
 厚さの数値はメーカーによって様々ですが、ここでは"Thin”"Medium”"Heavy”"Extra Heavy”など一般的な名称で分類されている4種類を比較しました。素材はセルロイド、形はティアドロップで統一しています。
試奏結果は下の表にまとめました。傾向としては厚いほどリードや速弾きの適しており、薄いものはコード・バッキングに向いているという感じです。一般的には馴染みが薄いと思われる極薄の"Thin”は、繊細で"シャリン”というサウンドが得られるのでアコースティック向き。エフェクターやピエゾ・ピックアップなどでアコ・サウンドを(エレキギターで)シミュレートする時には、試してみる価値アリでしょう。

厚さ
Thin (0.5mm)
Medium (0.75mm)
Heavy (1.0mm)
Extra Heavy (1.2mm)
弦に対する
アタックの感触
アタックの感触はないに等しい。相当力を込めて弾いてもOKです。 アタック後にほど良く曲がるので深く当ててもOKです。 弦に対してほど良く跳ね返る。速弾きをするにはもの足りない? 弦の張力に負けない硬さ。振動が指に伝わってくる感じです。
得られる
ギターサウンド
の傾向
中音域はきちんと出ますが低音域はかなり出づらい。 "Thin”よりは力強い音だがやはり低音は出づらい。 高音域から低音域までバランス良く出る。標準的な音。 アタック音が強く出る。高音域と低音域が強め。
最適な音楽ジャンルとプレイスタイル アコースティックを使用したストローク系の振り抜くプレイ。 ファンクやフュージョンなどの軽快なカッティング。 あらゆるジャンルの音楽に対応することが可能。 速く正確なプレイを要求するジャンル。メタル、ジャズなど。